湖南省長沙市で第3回中国アフリカ経済貿易サミット開催

(中国、アフリカ)

武漢発

2023年07月05日

中国商務部と湖南省人民政府は6月29日~7月2日、同省長沙市で第3回中国アフリカ経済貿易サミットを開催した。サミットには主賓の8カ国(注)を含めたアフリカ53カ国のほか、国連工業開発機関(UNIDO)、アフリカ連合(AU)など12の国際機関、中国内の30省市、1,700以上の中国やアフリカの企業、商業協会、金融機構などが参加した。

サミットでは経済貿易協力や、医療保険、検査・検疫、女性や若者といった幅広い分野で、40以上のさまざまなイベントが開催された。アフリカでの「一帯一路」に関する展示が初めて行われ、交通、農業、環境などの分野で約80のプロジェクトの成果がアピールされた。

また、サミットでは新たに120のプロジェクトが調印された。プロジェクト締結の総額は103億ドルに上る。展示会ではアフリカ18カ国、中国の27省市区、湖南省内の14の市や県がそれぞれ独立したブースを設置した。さらに、アフリカ29カ国から1,600種類の商品が出展され、出展企業数は前回比70%増の1,500社に達した。展示会にはバイヤーなどが9,000人、一般来場者も含めると10万人が来場したという。

ほかにも、サミット期間中に長沙市にマラウイの総領事館が開設され、ケニアとタンザニアの国家商工会議所が同市に設置された。

中国は14年連続でアフリカ最大の貿易相手国に

近年、中国とアフリカは経済的な結びつきを強めている。中国海関総署はサミット初日の29日に「中国とアフリカの貿易指数」を初めて発表した。具体的には、2022年の中国とアフリカの輸出入総額は前年比14.5%増の1兆8,800億元(約37兆6,000億円、1元=約20円)と、史上最高を記録したことや、当該輸出入総額は2000年と比較して20倍以上で、年平均成長率は17.7%に達したことなどを示した。また、中国は14年連続でアフリカにとって最大の貿易相手国を維持しているとした。中国からアフリカへの主な輸出品は電気機械製品、労働集約型製品、鉄鋼製品など、中国のアフリカからの主な輸入品はエネルギー、金属鉱石、農産品などだという。

(注)ベナン、コンゴ民主共和国、マダガスカル、マラウイ、モロッコ、モザンビーク、ナイジェリア、ザンビアの8カ国。

(楢橋広基)

(中国、アフリカ)

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