ステランティス、米国でサムスンSDIと2つ目のEVバッテリー工場建設を計画

(米国、韓国)

シカゴ発

2023年07月26日

自動車メーカーのステランティスは7月24日、韓国のサムスンSDIと設立した合弁会社スタープラス・エナジーの下で、電気自動車(EV)用バッテリーの製造工場を建設すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。この新工場は、スタープラス・エナジーにとって、現在建設が進められている2025年第1四半期に稼働予定の米国インディアナ州ココモのEVバッテリー工場に次ぐ、米国で2つ目の工場となる。新工場は2027年初頭に稼働予定で、当初の年間生産能力は34ギガワット時(GWh)を見込んでいる。建設地は検討中で、詳細は後日発表される予定だ。

ステランティスのカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)は「この新工場の設立は、今後10年間で北米市場向けに少なくとも25車種のバッテリー式EV(BEV)を投入するという、われわれの大胆な目標の達成に貢献するだろう」と述べた。

ステランティスは、2022年3月に発表した戦略計画「デア・フォワード(Dare Forward) 2030」の一環として、2030年までに欧州で販売する乗用車に占めるBEVの割合を100%、米国で販売する乗用車および小型トラック用に占めるBEVの割合を50%にする計画を明らかにしていた。同社はこれらの目標を達成するため、他社との合弁などを通じて、欧州(フランス、ドイツ、イタリア)と北米2カ所(注)にバッテリー工場を設立しており、同年までに約400GWhの生産能力を確保しようとしている。なお、同社は2038年までにカーボンニュートラルの実現を目指している。

また、ステランティスと韓国LGエナジー・ソリューションズ(LEGS)が計画するEV用バッテリー工場の再編に対して、カナダ政府とオンタリオ州政府は2023年7月6日に補助金の提供を発表している(2023年7月10日記事参照)。

(注)米国インディアナ州(韓国サムスンSDIとの合弁)とカナダ・オンタリオ州(LEGSとの合弁)。

(星野香織)

(米国、韓国)

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