海外駐在員生活コストランキング公表、マレーシアの生活コストの低さが鮮明に

(マレーシア)

アジア大洋州課

2023年06月26日

英国人材調査会社ECAインターナショナルは67日、世界主要都市の外国人駐在員生活コストランキングを発表した。同調査は120カ国207都市を対象に、駐在コスト(注1)を指数化し、高い順にランキング化したもの。マレーシアの首都クアラルンプールは207都市のうち、175位だった。そのほか、ジョージタウン(ペナン州)が189位、コナキタバル(サバ州)が195位、ジョホールバル(ジョホール州)が198位で、世界の主要都市と比べてマレーシアの外国駐在員の生活コストの低さが表れた結果となった。

現地不動産会社のウエブサイトで公開されているクアラルンプールの民間コンドミニアムの家賃を見ると、北西部にある外国人駐在員向けに開発された「モントキアラ」(注2)は単身向けの部屋で2,2003,800リンギ(約66,000114,000円、1リンギ=約30円)。同西部に位置して地元富裕層や外国人駐在員も多く住む「バンサー」では1,3003,000リンギとなっている。

他のASEAN主要国ではシンガポールが5位と最も高く、タイのバンコクが60位、フィリピンのマニラは75位、インドネシアのジャカルタは114位だった。同調査によると、シンガポールを除く東南アジアの都市では、インフレが比較的緩やかなことや現地通貨の下落により、前年よりランキングが下がる傾向が見られた。なお、東京は前年より5ランク下がって10位という結果だった。

(注120233月実施。外国人駐在員が多く住む地域の家賃、食品、日用品、衣類の価格、光熱費、公共交通機関の運賃などを踏まえている。

(注2)東南アジア向け不動産会社Property Guru社がウエブサイトに掲載する物件のうち、単身向けコンドミニアム、5570平方メートルの10物件を参照(616日時点)。家賃は参考値。

(小山千紗子)

(マレーシア)

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