チェコ産業貿易省、オンセミの投資計画への優遇措置適用を関係4省に提案

(チェコ、米国)

プラハ発

2023年06月07日

チェコ産業貿易省は526日、米国半導体大手オンセミがチェコで計画している半導体チップ生産拡大のための追加投資について、投資優遇措置を適用するよう関係4省に承認を求めたと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。法人税の減免や資産購入費用の補助などの優遇額は、投資総額の22.53%に相当する54,600万コルナ(約343,980万円、1コルナ=約6.3円)に上る。

オンセミは、東部ロジュノフ・ポド・ラドホシュチェムの事業所で半導体の設計・生産をしており、2019年にはシリコンウエハーに加えて、炭化ケイ素(SiC)ウエハーの生産を開始した。20229月には、2023年までに3億ドルを追加投資し、SiCウエハーの生産能力を16倍にまで高めることを発表していた。

ヨゼフ・スィーケラ産業貿易相は、同社の追加投資を「チェコの半導体産業の強化のための重要な一歩」であり、「国内産業のさらなる安定と供給リスクの減少につながる」とコメントしている。

チェコの投資インセンティブ法の規定は、産業貿易省が優遇措置の付与を決定する条件に、政府と労働・社会福祉省、財務省、農業省および環境省の各省、また各省の要請に応じて投資が行われる自治体による承認を求めている。今回の産業貿易省の承認依頼手続きはこの規定に基づくもの。なお現在、国会で同法の改正案が審議中で、成立すれば政府による承認は不要になり、優遇措置適用までの過程が一部簡素化される見込みだ。

(志牟田剛)

(チェコ、米国)

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