ヘルスケア分野のアフリカ最大級の会議・展示会「アフリカ・ヘルス・エックスコン」開催

(エジプト、日本)

海外展開支援部販路開拓課

2023年06月22日

エジプトの首都カイロで669日、同国の統一調達機関(UPA、注)の主催で、アフリカ最大級のヘルスケア分野の国際会議・展示会「アフリカ・ヘルス・エックスコン(Africa Health ExCon)」が開催された。2回目となった今回は、主催者発表の速報値で世界90以上の国・地域から計300社以上の企業が出展し、4万人以上の医療従事者などが来場した。

会期初日の開会式にはアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領、ハーリド・アブドゥルガッファール保健・人口相が出席した。エルシーシ大統領は「人口が増え続け、約1500万人に到達する勢いのエジプトでは(2023111記事参照)、病院や医療従事者の数を倍増させ、医療基盤の強化を図る必要がある」と述べた。アブドゥルガッファール保健・人口相は、ヘルスケア分野への2023年度の政府支出が2014年度比で7倍近く増加していることを引き合いに、同分野の発展はエジプト政府の最優先事項の1つだと強調した。

会場内では4つのホールにわたり、医療機器関連分野には米国のGEヘルスケア、ドイツのシーメンスヘルスケア、オランダのフィリップス、日本から富士フイルムなどが出展した。医薬品分野には武田薬品工業、大塚製薬などがブースを構えた。メーカーのほかに、キヤノンやコニカミノルタなど日本の医療機器大手の製品を扱う現地代理店の出展もあった。

ジェトロは前年度に続いてジャパンパビリオンを設置し、8社の日本企業が新規市場開拓や代理店獲得などを目的に、製品・技術を紹介した。参加した日本企業からは「エジプトやアフリカ諸国の代理店、エンドユーザーから生の声を聞くことができ、現地規制や商習慣についての認識を深めることができた」といった声が多くあがった。国別パビリオンとしての出展は日本のほかに、フランス、ロシア(モスクワ市)、インドがあった。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

同展示会の2024年度の開催は現在未定となっている。

(注)UPAは、エジプトで公共病院の医療機器などの調達を一括して行う政府機関。

(檜山祐貴、塩川裕子)

(エジプト、日本)

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