アブダビで食品施設に安全評価ステッカーを貼付する取り組み開始

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2023年06月14日

アラブ首長国連邦(UAE)・アブダビ首長国のアブダビ農業・食品安全局(ADAFSA)は、首長国のレストランなどの食品施設の外壁に、食品安全レベルの評価ステッカーを貼付する新しい取り組みを開始したと発表した〔6月9日付アブダビ農業・食品安全局(ADFSA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

この取り組みは、アブダビ首長国を優良な観光地として位置付ける上で、高い品質基準を確保することを目的とする。食品安全レベル(Zadna Rating)の評価ステッカーの貼付は、レストラン、カフェ、ベーカリー、ケータリング施設を含む6,900の食品施設を対象として、2023年8月末までに完了する予定。ステッカーには、一般の人々が施設の食品安全レベルの評価に簡単にアクセスできるQRコードが記載される。

評価は、施設の設計と構造、機器および廃棄処理施設、食品取扱者や温度制御エリアの衛生、食品安全管理システム、文書記録などさまざまな面を対象とし、「優秀(excellent)」「非常に良い(very good)」「良い(good)」「改善が必要(needs improvement)」に区別される。

ADAFSAはまた、6月7日の「世界食品安全の日」に合わせて、食品および農業施設に対する訪問検査の結果についても発表している(6月7日付ADAFSA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。それによると、2023年1~3月の期間に合計3万3,643件の検査を行い、食品安全要件を完全に順守している施設は約46%だった。33%を占める1万987施設に軽微な違反の警告、また、2%に当たる703施設については、違反があり適切な措置を講じることを促した。ADAFSAは、こうした取り組みを通じて、食品の安全性を維持し、食中毒などの緊急事態に対する対応能力を強化するとしている。

(高橋建朗)

(アラブ首長国連邦)

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