X-HUB TOKYOキックオフ、ジェトロからOUTBOUND PROGRAMを紹介
(日本、米国、シンガポール、フィリピン、英国、欧州)
イノベーション部スタートアップ課
2023年06月19日
東京都主催のスタートアップ向け海外展開イベント「X-HUB TOKYOキックオフイベント」(以下、イベント)が6月12日、対面およびオンラインのハイブリッド形式で開催された。約200人が参加し、スタートアップをはじめとするエコシステム関係者によるナレッジ共有が行われた。
現在の日本では、少子高齢化による内需の減少が危ぶまれる中、拡大する海外市場で企業活動を展開する必要性が高まっている。こうした状況を踏まえ東京都は、X-HUB TOKYO事業を主催、主にOUTBOUND(グローバルに活躍する都内スタートアップの創出支援)とINBOUND(海外スタートアップの東京進出支援)を通じて、日本の経済を牽引するイノベーション創出を目指している。
イベントでは、X-HUB TOKYO事業全体の概要説明や、日系スタートアップ向けのセミナー、海外で市場開拓に成功するスタートアップによるパネルディスカッションなどが行われた。
基調講演では、スタートアップに対しイノベーション創出のための研修やアドバイスを実施するユニコーンファームCEO(最高経営責任者)の田所雅之氏が登壇し、日本のスタートアップが海外で戦うための条件や戦略について講演した。田所氏は海外展開に成功・失敗したスタートアップを事例に、日系スタートアップが海外で勝つために必要な5つの要素として、(1)Needed(海外での潜在的市場は大きいか?)、(2)Can(サービスは圧倒的優位性を持っているか?)、(3)Want(創業者が海外志向の価値を感じるか?)、(4)Get Paid(取り組む市場は参入障壁が低いか?)、(5)Growth Story(海外展開を経たイグジットの段階が想定されているか?)を紹介した。
「グローバルに活躍するスタートアップの成功の秘訣(ひけつ)」と題するパネルディスカッションでは、パネリストとしてTBM常務執行役員CSOなどを務める山口太一氏、AIメディカルサービス米国法人取締役の吉田健士氏、インフォステラ共同創業者/代表取締役CEOの倉原直美氏が登壇した。
「海外展開の戦略策定に向け重要なカギは?」というテーマでは、過去のX-HUB OUTBOUND PROGRAMに参加したパネリストから「海外進出の経験がない中、ジェトロの紹介サービスを通じて、海外の企業や投資家たちと強固なネットワークを築くことができた」と同プログラムへの言及があった。
都内スタートアップの海外展開を支援するOUTBOUND PROGRAM、参加者募集も
ジェトロからは、運営を担うX-HUB TOKYO OUTBOUND PROGRAM 2023の概要について紹介した。同プログラムでは、全6コース(シリコンバレー、ニューヨーク、シンガポール、マニラ、ロンドン、欧州)で、各地域のエコシステムに精通するグローバルアクセラレーターと連携し、オンライン・現地渡航プログラムを組み合わせて都内スタートアップの海外展開を支援する。
各コースの参加者募集は既に開始されており、直近の募集締め切りは6月25日(シリコンバレーコース)。X-HUB TOKYOのHPから参加申し込みが可能。
(林田勇太)
(日本、米国、シンガポール、フィリピン、英国、欧州)
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