ルフトハンザグループ、グリーン運賃販売が好調

(ベルギー、ドイツ)

ブリュッセル発

2023年06月08日

ドイツのルフトハンザグループ航空各社が導入した「グリーン運賃」について、ベルギーのブリュッセル航空は6月1日、2023年2月中旬の導入から100日で約20万人の顧客が選択したと発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、注)。

最も多く購入されたのは、チューリヒ~ロンドン間(スイスインターナショナルエアラインズ)で、ハンブルク~ミュンヘン間(ルフトハンザ航空)が続いた。

グリーン運賃は、グループが掲げる2050年までに炭素中立(カーボンニュートラル)を達成するという目標の一環で導入されたもので、乗客はチケット購入時にグリーン運賃を選択することで、フライトに伴う二酸化炭素(CO2)の排出削減に貢献できる。20%は持続可能な航空燃料(SAF)の使用、80%は質の高い環境保護プロジェクトに充てられる。カーボンオフセットの仕組みを運賃に取り入れたのは、ルフトハンザグループが世界で初めてで、ブリュッセル航空のほか、ルフトハンザ航空、オーストリア航空などの欧州や北アフリカへのフライト年間73万便以上で利用できる。

ブリュッセル航空は航空機の更新による燃料低減も進めている。6月3日にはソーシャルメディアで、新規導入を進めるエアバス製のA320neoの初号機が塗装工場からロールアウトする姿を公表。A320neoは、当初型のA320ceoをベースに新型のエンジンを換装させたもので、エンジン性能を高めたことにより、15~20%の燃料使用量の低減が期待できる。2024年までにA320neoの新造機を合計5機導入し、A319からの置き換えを図るとしており、座席当たりの燃料使用量は30%削減することができるとしている。2023年末までにSAF燃料によるフライトも計画しており、カーボンニュートラルに向けた取り組みを進めていく意向だ。

(注)ルフトハンザグループによる同発表は5月31日。

(山田泰慎)

(ベルギー、ドイツ)

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