米半導体大手エヌビディア、イスラエルで生成AIスーパーコンピュータ構築中と発表
(イスラエル、米国、台湾)
テルアビブ発
2023年06月02日
米国の半導体大手エヌビディアの創業者で最高経営責任者(CEO)のジェンスン・フアン氏は5月29日、台湾の台北国際コンピュータ見本市「COMPUTEX 2023」で基調講演を行い、イスラエルで生成人工知能(AI)スーパーコンピュータ「イスラエル-1」を構築中と明らかにした。このスーパーコンピュータは「スペクトラム-X」と呼ばれるネットワーク・プラットフォームの検証用プラットフォームとして使用する予定という。
イスラエルの現地メディア「カルカリスト」紙(5月29日)によると、エヌビディアは「イスラエル-1」の開発に18カ月を費やしており、同社の最も重要かつ中心的な投資の1つになっている。
同社のネットワーク担当シニアバイスプレジデントのギラッド・シャイナー氏は「「イスラエル-1」は、イスラエルや世界のイノベーション推進に役立つ投資」と述べた。「イスラエル-1」は最大で8エクサフロップス(注)の性能を発揮し、世界最速のAIスーパーコンピュータの1つになるとしている。2023年末までに生産を開始する予定という(5月29日付「タイムズ・オブ・イスラエル」)。
エヌビディアは、米国に次いで2番目に大きな研究開発センターをイスラエルに置き、3,000人以上を雇用している。同社はさらに、イスラエル国内で800社のスタートアップと協業しているという(同上)。
(注)エクサフロップスとは、1秒間に100京回の浮動小数点演算を行う能力を表す。
(ガブリエル・ホドス、中溝丘)
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