米国とバイデン大統領に対する各国の好感度、信頼度はおおむね良好、シンクタンク調査

(米国)

米州課

2023年06月28日

諸外国の米国およびジョー・バイデン大統領への見方がおおむね良好であることが、米国シンクタンクの調査でわかった。

ピュー・リサーチ・センターは6月27日、諸外国の米国やバイデン大統領への見方に関する世論調査結果(注1)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによれば、米国に対して「好意的」と回答した割合の23カ国の中央値は59%だった。国別では、ポーランド(93%)、イスラエル(87%)、韓国(79%)、ナイジェリア(74%)、日本(73%)、ケニア(71%)の順で高かった。また、ハンガリー(44%)を除き、「好意的」と回答した割合は50%を超えた。

「国際情勢に対して米国の大統領は正しい対応をしているか」との問いに対して、「信頼する」と回答した割合の23カ国の中央値は54%だった。ドナルド・トランプ前大統領に対する2019年時点の数値と比べて、バイデン大統領はイスラエルとハンガリーを除く21カ国で、より信頼されていた。特に、スウェーデン(2019年比で58ポイント増)、ドイツ(54ポイント増)、オランダ(43ポイント増)、メキシコ(35ポイント増)で、大きく変化した。

「米国は自国と同様、他国の利益を考慮しているか」に関して、「考慮している」と回答した割合の23カ国の中央値は49%だった。この割合はイスラエル(80%)、インド(72%)、ナイジェリア(70%)で高い一方、「他国の利益を考慮していない」とする割合はスペイン(80%)、ハンガリー(80%)、フランス(68%)で高かった。

また、「米国は他国の情勢に干渉しているか」に関して、「干渉している」と回答した割合の23カ国の中央値は82%だった。「米国は世界の平和と安定に貢献している」とする割合も61%と過半数を占め、米国の役割を評価する傾向も見られた。

さらに、ピュー・リサーチ・センターは同日、米国に対する米国人の見方と国際的な見方を比較調査した結果(注2)も発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。米国人は23カ国の平均値と比較して、「軍隊」(75%対68%)と「エンターテインメント」(71%対69%)を評価する割合で上回った。一方、「テクノロジーの成果」(56%対72%)、「大学」(48%対69%)、「生活水準」(44%対51%)では下回ったことから、これら分野においては、米国人がほかの主要国よりも、自国を厳しく評価していることが明らかになった。

(注1)実施時期は2023年月2月20日~5月22日、対象者は23カ国(カナダ、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、日本、オランダ、韓国、スペイン、スウェーデン、英国、ハンガリー、ポーランド、インド、インドネシア、イスラエル、ケニア、ナイジェリア、南アフリカ共和国、アルゼンチン、ブラジル、メキシコ、オーストラリア)の成人2万7,285人。

(注2)実施時期は2023年月3月20~26日、対象者は米国の成人3,576人。

(松岡智恵子)

(米国)

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