オーストラリア鉱山企業、アルジェリアで世界有数の亜鉛プロジェクトを開始

(アルジェリア、オーストラリア)

パリ発

2023年06月16日

アルジェリアのエネルギー・鉱業省によると、6月8日、同省のムハンマド・アルカブ大臣がオーストラリア鉱山企業テラミン・オーストラリアのフェン・チェン最高経営責任者(CEO)と会談し、アルジェリア北東部のベジャイア県タラ・ハムザ地区で行う亜鉛と鉛鉱山の開発計画について協議を行った。

テラミン・オーストラリアは5月18日にアルジェリアにおける鉱山の採掘許可を得たと発表しており、テラミン・オーストラリア傘下の合弁会社ウエスタン・メディティラニアン・ジンク(注)が亜鉛・鉛の採掘と加工に向け、2023年7月から鉱山の開発工事を行い、2025年12月に生産を開始する予定だ。鉱石の埋蔵量は約6,860万トンとされており、鉱石年間処理能力は200万トンとなる見込み。鉱山寿命は20年以上あると推定されており、同プロジェクトは、世界有数の亜鉛生産規模となると予測されている。

なお、アルカブ大臣は2022年以降、欧米諸国、中国など各国代表から表敬訪問を受ける際、経済の多様化に向け鉱山部門の開発を進めるため、外国企業との協力による共同開発に強く期待しているという趣旨の発言を繰り返していた。

(注)テラミン・オーストラリア傘下の合弁会社ウエスタン・メディティラニアン・ジンクの出資比率構成は、テラミン・オーストラリアが49%、アルジェリア非鉄金属鉱山資源国営公社(ENOF)が48.5%、アルジェリア地質・鉱山研究局(ORGM)が2.5%となっている。

(ピエリック・グルニエ)

(アルジェリア、オーストラリア)

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