ドイツのEUV関連企業トルンプが深セン市に新拠点を設立

(中国、ドイツ)

北京発

2023年06月01日

レーザー加工機などを扱うトルンプ(本社:ドイツ)は5月24日、中国・広東省深セン市の新たな拠点の業務を開始した。同拠点は、主に欧州企業を対象とする産業園区である「中徳(欧)産業モデル園」に位置する。同社は、オランダのASML、ドイツのカール・ツァイスと共同でCO2(炭酸ガス)レーザー装置の開発を行うなど、EUV(極端紫外線)関連の高い技術を有するとされる。また、米国アップルのセンサー関連のサプライヤーとして、これまで10億件以上の部品を供給している。

トーマス・フェーン・レーザー技術チーフセールスオフィサーは「中国市場はトルンプにとって極めて重要」とし、引き続き中国のパートナーと協力し、中国市場に適したソリューションを提供するとしている。また、楊剛中国総裁は新たな深セン拠点は世界で9番目、中国で2番目のレーザー技術の応用研究開発拠点とし、深セン市のイノベーションの力を活用しさらなる発展を目指すとしている。

トルンプは、2000年に江蘇省蘇州市に全額出資の子会社を設立。現在、自動車、バッテリー、コンシューマーエレクトロニクス、医療器械、航空・宇宙関連の業務を行っている。中国内では深セン市、蘇州市のほか、広東省東莞市、北京市、上海市、江蘇省揚州市に拠点を有する。前会計年度の中国での売上高は前年比9.6%増の5億7,500万ユーロで、この22年間で最高を記録したとしている。

(河野円洋)

(中国、ドイツ)

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