台湾で「InnoVEX」開催、世界のスタートアップが投資家や企業に向けPR

(台湾、香港)

香港発

2023年06月12日

台湾の対外貿易促進機関である台湾貿易センター(TAITRA)および台北市コンピュータ協会(TCA)が主催する「InnoVEX」(以下、同イベント)が、2023年5月30日から6月2日までの4日間、台北市で開催された。同イベントはスタートアップに特化したイベントで、アジア最大のICT(情報通信技術)見本市である「台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX TAIPEI)」に併催されるかたちで、2016年から実施している。新型コロナウイルス関連規制の撤廃後、初の開催となる今回は、フランス、イタリア、オランダ、ブラジル、ベルギー、ポーランドや日本など世界各国から出展があった。日本からは日本台湾交流協会(以下、同協会)、九州や沖縄などが出展した。同協会のブースでは、日本のスタートアップ企業10社がそれぞれ製品や技術をPRした。また、同協会が主催した「日本のスタートアップ・デモ・デイ(Japan Startups Demo Day)」と題したピッチイベントでは、出展企業10社が投資家など来場者に向けピッチを行った。

日本台湾交流協会貿易経済部の皆川幸夫次長は今回の出展の目的について、「InnoVEXは、COMPUTEX TAIPEIに参加した台湾企業も来場する、台湾では最大規模のスタートアップの専門見本市であり、(日本台湾交流協会は)デジタルやIoT(モノのインターネット)関連の製品・技術を持つ日本の中小企業にビジネス機会を提供するために出展した」と言及し、加えて「Japan Startups Demo Dayでピッチをした出展企業の中には、会期中に複数の投資家からオファーがあったとも聞いており、良い結果を期待している」と、今回の成果についても触れた。

ジェトロは、対日投資案件候補企業の発掘、ジェトロの対日投資支援の取り組みの紹介などを行うことを目的として、広報ブースを設置。来場者や同イベントに出展している台湾スタートアップ企業から多くの問い合わせを受け、台湾企業の日本進出への関心の高さがうかがえた。また、台湾におけるスタートアップ企業支援のアクセラレーターであるStarFabも、日本進出を目指すスタートアップ向けの情報提供イベントを会場内で開催。みずほ銀行とジェトロがそれぞれの支援内容を紹介するとともに、日本進出を果たした台湾スタートアップ企業から情報共有が行われるなど、会場は大いに盛り上がった。

写真 来場者でにぎわう日本台湾交流協会ブース(ジェトロ撮影)

来場者でにぎわう日本台湾交流協会ブース(ジェトロ撮影)

写真 「Japan Startups Demo Day」で日本のスタートアップと来賓の記念撮影の様子(ジェトロ撮影)

「Japan Startups Demo Day」で日本のスタートアップと来賓の記念撮影の様子(ジェトロ撮影)

写真 ジェトロの対日投資広報ブース(ジェトロ撮影)

ジェトロの対日投資広報ブース(ジェトロ撮影)

(山口雅史)

(台湾、香港)

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