農村地域で新エネルギー車の普及活動を実施

中国の工業情報化部などの5部門（注）は6月15日、「2023年新エネルギー車（NEV）の農村部への普及活動実施に係る通知」を発表した。同通知では、当該活動を実施する目的として、農村地域でのNEV普及などを通じ、農村の活性化などを図ることを挙げている。

活動内容としては、農村地域を巡回する展示活動のほか、EC（電子商取引）プラットフォームやライブコマースを用いた販売促進や、バッテリーステーションの設置などを実施するとしている。実施期間は6月から12月まで。

なお、この活動に参加できる車種は指定されており、フォルクスワーゲンやトヨタ自動車、本田技研工業、日産自動車などの外国企業との合弁会社の車種など計69種類ある。

中国政府は近年、都心部だけでなく農村部でのNEV普及にも力を入れている。国家発展改革委員会、国家エネルギー局は5月17日、「充電インフラ構築の加速と農村・地方の新エネルギー車普及活性化支援に関する実施意見」を発表し、NEV普及が進んでいない農村部で、NEV購入時の制約要因の解消や使用環境の最適化を目指す方針を示した。また、同実施意見では、農村部の充電スタンドなどのインフラ整備、NEV購入・利用支援、広報・サービス・管理の強化の実施が求められている（2023年5月23日記事参照）。

（注）工業情報化部、国家発展改革委員会、農業農村部、商務部、国家エネルギー局の5部門。

（楢橋広基）