タイ中銀、政策金利を2.00%へ引き上げ

(タイ)

バンコク発

2023年06月02日

タイ中央銀行(BOT)は5月31日、金融政策委員会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを開催し、政策金利を現行の1.75%から2.00%に0.25ポイント引き上げることを決定した。政策金利引き上げは6会合連続となる。段階的な政策の正常化を継続することが適切と判断し、全会一致で政策金利を0.25ポイント引き上げた。

BOTの発表によると、タイ経済は観光業と個人消費の回復に牽引され、財輸出は徐々に回復すると見込む。ヘッドラインインフレ率(総合インフレ率)は鈍化する一方で、コアインフレ率は高いままで、インフレリスクは活発化する経済活動と供給サイドのコスト増の価格転嫁から生じていると評価した。2023年、2024年のGDP成長率については、それぞれ3.6%、3.8%と、前回予測を維持した(添付資料表参照)。

ヘッドラインインフレ率は2023年半ばまでに目標範囲内に低下すると予測しており、2023年は2.5%(前回予測2.9%から下方修正)、2024年には2.4%(前回予測を維持)に落ち着くとみている。要因は電気料金と石油価格のインフレ圧力の緩和とした。

コアインフレ率は2023年に2.0%(前回予測2.4%から下方修正)、2024年に2.0%(前回予測を維持)に落ち着くと予測している。

(藤田豊)

(タイ)

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