日本・イスラエル間のイノベーション促進イベントが日本で開催

イスラエルの主要メディア「カルカリスト」（Calcalist）は5月29～31日、日本・イスラエルのエコシステム関連イベント「The Land of the Rising Sun Meets The Nation of Rising Innovation」を日本で開催した。「カルカリスト」は世界中でイノベーションカンファレンスを開催しているが、日本での開催は今回が初となった。

「カルカリスト」紙によると、29日夜に開催されたイベントには、イスラエルと日本の起業家や企業幹部、投資家など500人以上が参加した。

30日には、「テクノロジー・イノベーション・ビジネス国際会議」が東京で開催された。岸田文雄首相がビデオメッセージを寄せ、カルカリスト創業者のヨエル・エステロン氏と共催のイスラエル・ディスカウント・バンクCEO（最高経営責任者）のウリ・レビン氏が開会の辞を述べた。岸田首相は「日本とイスラエルの経済関係は、この10年で大きく強まった。イスラエルに拠点を持つ日本企業の数は現在では90社近くと、10年前の約3倍に増えた。イスラエルと日本の共通点は人が資源であるということで、両国の人々が知恵を出し合ってさまざまな技術の発明・開発に取り組むことで、世界の社会課題を解決できると確信をしている」と述べた。

国際会議の議題は、日本・イスラエルのビジネスエコシステム、アジアへの新たなゲートウェイとしての日本経済、金融業界におけるイノベーション、フロンティアテクノロジー（最新の革新的なテクノロジー）、ヘルステック、スマートシティ、クロスカルチャー投資など多岐にわたり、両国から参加した企業関係者らによって活発な交流が行われた。

イベント期間を通して、両国の参加者のためのイノベーションミーティング、ネットワーキングイベント、講演会、ビジネスマッチングなどの機会が設けられた。

日本企業では、富士通、東芝、電通、イオン、みずほ銀行などの企業がパネルや講演に参加した。イスラエルからは、ワンビート（Onebeat）、エクステンド（XTEND）、ソロ・ウェルビーイング（SOLO Wellbeing）、クラシック（Classiq）、キュアート・メディカル（QArt Medical）などさまざまな分野のスタートアップが参加し、ピッチなどで自社をアピールした。

（アリサ・ノスキン、太田敏正）