ウクライナ復興会議閉幕、総額600億ドルの支援に合意

(英国、ウクライナ、ドイツ、EU、米国、スイス)

ロンドン発

2023年06月27日

英国・ロンドンで6月22日、ウクライナ復興会議が外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます閉幕した。閉会に合わせて会議の成果をまとめた英国政府、ウクライナ政府による共同声明PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が発表された。声明では、ウクライナの復興・再建に向けて、パートナー国が総額600億ドルの追加支援に合意したとされた。世界銀行に対する英国の30億ドルの追加保証(2023年6月22日記事参照)のほか、EUはウクライナの復興、再建、現代化向けに最大500億ユーロの複数年の資金を供与する。また、米国は重要インフラの現代化に向けた6億7,500万ドルを含む13億ドルの追加援助を発表。スイスは2027年までに15億スイス・フラン(約2,400億円、CHF、1CHF=約160円)を追加拠出する。

共同声明はさらに、21日に発表された民間企業向けプラットフォーム「ビジネスコンパクト」に、42カ国の約500社が署名したことにも触れた。また、民間投資の促進に向け、商業保険の対象拡大に向けた取り組みや国際金融機関を通じた支援を行うことも盛り込んだ。

ウクライナのより良い復興に向けて、共同声明において低炭素で安価なエネルギーの提供加速に向けた基金や、エネルギー部門の復興加速に向けたイニシアチブを創設したことが言及された。また、ウクライナ側はEU加盟やIMFプログラムに対する国内改革へのコミットメントを確認。復興プロセスでウクライナの人的資本を中心に据えることを確認した。

次回の復興会議は2024年にドイツで開催される予定となっている。

(山田恭之)

(英国、ウクライナ、ドイツ、EU、米国、スイス)

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