第1四半期の港湾貨物取扱量、前年同期比2.8%減

(香港)

香港発

2023年06月14日

香港特別行政区政府統計処は62日、2023年第1四半期(13月)の港湾貨物取扱量を前年同期比2.8%減の4,1219,000トンと発表した。内訳をみると(添付資料図参照)、香港に到着した入港貨物量は5.3%減の2,6201,000トン(うち輸入6.4%減、積み替え4.1%減)、そのうち海上貨物(注1)は12.0%減の1,8148,000トン、河川貨物(注2)は14.2%増の8052,000トンだった。また、香港から出発した出港貨物量は1.9%増の1,5019,000トン(うち輸出9.2%増、積み替え0.1%減)、そのうち海上貨物は12.9%減の9167,000トン、河川貨物は38.9%増の5852,000トンだった。

入港貨物のうち、最大の仕出し地の中国大陸が10.6%増(海上4.8%増、河川13.9%増)だったほか、インドネシア10.7%増、米国15.2%増が2桁増となった。一方、マレーシア、シンガポール、ベトナム、日本、台湾などの主要国・地域では軒並み減少した。出港貨物では、最大の仕向け地の中国大陸が22.1%増(海上10.4%減、河川44.1%増)、タイが3.5%増となった一方で、台湾33.6%減、米国32.7%減、日本20.3%減などで大きく落ち込んだ。

品目別でみると、入港貨物で増加率が大きかったのは石油・石油製品・関連素材(17.1%増)、減少率が大きかったのは石・砂・砂利(14.7%減)だった。出港貨物では石・砂・砂利が3.9倍と大きく増加し、これらの多くが河川貨物だった。

1四半期のコンテナ取扱量(空コンテナを含む)は前年同期比7.4%減の3433,000TEU1TEU20フィートコンテナ換算)だった。内訳をみると、積載コンテナのうち、入港貨物は10.1%減の1458,000TEU〔うち輸入398,000TEU19.2%減)、積み替え106TEU6.2%減)〕、出港貨物は8.4%減の1266,000TEU〔うち輸出269,000TEU18.5%減)、積み替え996,000TEU5.2%減)〕だった。空コンテナは1.0%増の709,000TEU〔うち到着318,000TEU6.3%減)、出発391,000TEU7.9%増)〕だった。

(注1)内陸水運の範囲を越えて航行する船舶により輸送される貨物。内陸水運とは、珠江、大鵬湾、マカオを含む香港付近の水域、香港付近の水域からアクセス可能な広東省、広西チワン族自治区のその他の内陸水路での輸送。

(注2)内陸水運の範囲内でのみ航行する船舶により輸送される貨物。

(山口雅史)

(香港)

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