ドイツのZF、瀋陽市で新エネ車向け電気駆動製品の生産工場を新設

(中国、ドイツ)

大連発

2023年06月22日

ドイツの自動車部品大手ZFフリードリヒスハーフェンは6月13日、中国遼寧省瀋陽市に新エネルギー車向け電気駆動製品のアセンブリー工場(注)を新設すると発表した。この新工場は2025年3月に稼働予定で、ZFが2021年以降に中国で開設する電気駆動製品の工場としては3拠点目だ。総投資額は10億元(約200億円、1元=約20円)を超え、敷地面積は約8万3,000平方メートル、約900人の雇用が見込まれている。6月14日付「遼寧日報」によると、新工場はアウディのハイエンド新エネルギー車の関連部品を生産する予定という。

ZFは、ZF電気駆動モジュラープラットフォームに基づき、フロント・リアアクスルのアセンブリーとモーター、コントローラー、減速機などを新工場で生産することを明らかにしている。設計のモジュール化により、100キロワット(kW)から300kWの電力需要に対応できるため、顧客の需要に応じ、同期モーターと非同期モーター(誘導モーター)を柔軟に切り替えられる。

瀋陽市工業・信息化局が5月23日に発表した「瀋陽市自動車産業の質の高い発展に向けた三年行動計画(2023-2025)」意見募集稿によると、瀋陽市を国家レベルの自動車産業拠点にすることを目標としている。また、2025年までの数値目標として、自動車産業の総生産額(目標額)は4,000億元、そのうち新エネルギー車の生産額(目標額)は1,000億元を上回ると設定している。

(注)ZFは1981年に中国に進出、アジア太平洋本社は上海市にある。電気駆動技術部門は上海市、杭州市、瀋陽市などに6工場とエンジニアリング技術センター1拠点を設けている。

(呉暁東)

(中国、ドイツ)

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