タイ工業省、廃棄物処理に関する告示刷新、管理義務を明確化

タイ工業省工場局（DIW）は5月31日、産業廃棄物排出事業者（Waste Generator）、産業廃棄物処理事業者(Waste Processor)の廃棄物および不用物の処理に関する工業省告示B.E.2566（2023）を公布、2023年11月1日に発効する。本告示は、工業省告示B.E.2548（2005）、工業省告示B.E.2560（2017）、工業省告示B.E.2566（2023）、を廃止し、置き換わるもの。

新たな告示により、産業廃棄物排出事業者に対しては、廃棄物の保管・処理の年間データ報告を翌年4月1日までにDIWの報告システムiSingle Formを通じて実施すること、廃棄物管理プロセスが完了するまでは廃棄物排出事業者が廃棄物に対して責任を負うことの明確化、廃棄物に関するラベル表示、検査官向け廃棄物保管レイアウトの作成などが示された。

現在、タイには全国に6万638カ所の廃棄物排出工場があるが、2022年のデータは官報掲載日から30日以内に報告することが求められているため、産業廃棄物排出事業者は2023年6月30日までにDIWに報告する必要がある。違反者には最高2万バーツ（約8万円、1バーツ＝約4円）の罰金が科される。

廃棄物処理事業者は、全国2,500カ所の工場があり、DIW操業許認可登録工場コードでは（注）、101、105、106の工場が対象となる。事業者は、原材料および製品の管理に関する月次報告書を翌月15日までに提出しなければならない。本条項は官報掲載翌日からの発効となるため、次回は7月15日までに月次報告を行う必要がある。

なお、DIWより報告システムのマニュアルが公表されている。

（注）本コードは工場の種類、規模に関する規則 B.E. 2563（2020）において規定されている。

（宮口莉央、ラウィワン・デーンエン）