2023年4月の訪韓日本人、訪日韓国人がそれぞれ国別でトップ

韓国観光公社が5月30日、2023年4月に韓国を訪問した外国人観光客の統計を発表した。外国人観光客の総数は前年同月比6.9倍の88万8,000人だった。日本からの観光客はゴールデンウイークなどを受けて急増し、57.5倍の12万8,000人と国別で最も多かった。次いで、米国が3.5倍の10万8,800人、中国が10.4倍の10万6,000人の順となった。また、4月の訪韓外客数は、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年同月比で54％まで回復した。

今後について同公社は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で停滞した観光市場の早期回復を目指し、国際観光支援を積極的に行うと述べている。具体的には、K-コンテンツの海外輸出戦略や、グローバルネットワークの基盤となる未来型MICE（注）市場の先導を行うとした。

一方、日本政府観光局（JNTO）が5月17日に発表した2023年4月の訪日外客数（推計値）は194万9,100人だった。桜シーズンによる訪日需要の高まりや、円安の影響により、4月の訪日外客数は新型コロナウイルス感染拡大前の2019年同月比で66.6％と7割弱の回復をみせている。訪日外客数の中では、韓国からの観光客が最多で、前年同月比60.6倍の46万7,000人となった。JNTOでは韓国からの観光客数の増加について、日本側の水際規制緩和や、仁川・福岡便をはじめとした日本各地の地方路線の増便の影響が大きいとみている。

（注）MICEとは、企業などの会議（Meeting）、企業などの行う報奨・研修旅行（Incentive Travel）、国際機関・団体、学会などが行う国際会議（Convention）、展示会・見本市、イベント（Exhibition/Event）の頭文字に由来し、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称をいう。

（益森有祐実）