自動車大手3社、第1四半期のBEV販売台数が好調

(ドイツ)

ミュンヘン発

2023年05月12日

ドイツ自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)グループとBMWグループは5月4日、2023年第1四半期(1~3月)の全世界での乗用車販売台数を発表した。これで、VWグループ、BMWグループ、メルセデス・ベンツグループのドイツ自動車大手3社の第1四半期の販売実績が出そろった。地域別では、中国での販売状況に差異がみられたが、各社ともバッテリー式電気自動車(BEV)の販売台数が好調だった。

VWグループの2023年第1四半期の販売台数(注1)は204万647台(前年同期比7.5%増)だったPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。そのうち、BEVは14万1,023台(42.1%増)となった。BEVが全販売台数に占めるシェアは6.9%で、前年同期に比べ1.7ポイント上昇した。中国での販売台数は減少傾向にあり、64万3,954台(14.5%減)と大きく落ち込んだ。同社によると、半導体などの部品の供給不足と中国市場での競争激化がその要因。中国を含むアジア太平洋地域での乗用車販売に占めるVWのシェアは9.1%となり、前年同期比0.8ポイント低下した。

BMWグループの2023年第1四半期の販売台数(注2)は58万8,138台(前年同期比1.5%減)だったPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。BEVの世界販売台数(BMWとミニ)は6万4,647台(83.2%増)と好調だった。BEVが全販売台数に占めるシェアは11.0%となり、前年同期比で5.1ポイント上がった。中国での販売台数は減少し、19万5,100台(6.6%減)にとどまった。同社はその要因として、新型コロナウイルス禍による影響の継続を挙げた。

メルセデス・ベンツグループの2023年第1四半期の販売台数(注3)は50万3,483台(前年同期比3.4%増)だったPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。BEVの世界販売台数は伸びを見せ、5万1,639台(88.7%増)と急増した。全販売台数でのBEVのシェアは10.3%に上がり、前年同期に比べ4.7ポイント増加した。中国での販売台数は増加傾向にあり、19万1,017台(2.6%増)となった。

(注1)中国の合弁会社分を含む。VWブランド商用車を含む。

(注2)BMW、ミニ、ロールスロイスブランドの合計。華晨汽車集団(Brilliance)との合弁会社分を含む。

(注3)メルセデス・ベンツグループ傘下のメルセデス・ベンツ、スマートの合計。

(クラウディア・フェンデル)

(ドイツ)

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