1~4月の自動車輸出台数、前年同期比89.2%増

(中国)

大連発

2023年05月31日

中国自動車工業協会(CAAM)は5月11日、中国の自動車輸出に関するデータを公表した。4月の自動車輸出台数は前年同月比2.7倍の37万6,000台となり、2023年1~4月累計では前年同期比89.2%増の137万台だった。このうち、新エネルギー車は4月単月で前年同月比9.4倍の10万台、1~4月累計では前年期比2.7倍の34万8,000台となった。1~4月の完成車輸出メーカー上位10社では、比亜迪(BYD)が前年同期比14.4倍の5万8,000台、奇瑞汽車が2.9倍の24万4,000台、長城汽車は99.1%増の7万4,000台と、それぞれ増加した。

また、CAAMは、日中両国の自動車輸出台数を比較可能な2023年1~3月期でみると、中国は前年同期比58.1%増の107万台で、日本自動車工業会がまとめた95万4,000台を超えたとした。なお、中国は2022年にドイツを超え、日本に次ぐ世界第2位の自動車輸出大国となったと報じられている(「環球時報」1月17日)。

車種別(2023年1~3月期)では、乗用車が前年同期比82.9%増の82万6,000台、商用車が28.1%増の16万8,000台、新エネルギー車は同2.1倍の24万8,000台だった。自動車全体の輸出先上位3カ国をみると、1位ロシア、2位メキシコ、3位ベルギーだった。新エネルギー車の輸出先では、1位ベルギー、2位オーストラリア、3位タイの順だった。

CAAMの許海東副総工程師は「中国の自動車輸出は将来的には、相手国への直接投資が必要となり、サプライチェーン全体の現地化へとシフトする必要があるだろう。輸出増加に伴い、国外直接投資も速い速度で発展する段階に入る」と述べた。

(呉暁東)

(中国)

ビジネス短信 e0722eacb78d752c