洋上風力発電の開発促進に向けたフレームワーク策定へ

(フィリピン)

マニラ発

2023年05月10日

フェルディナンド・マルコス大統領は4月19日、洋上風力発電についてフィリピンでの開発を促すべく、「大統領令(EO第21号)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発令した(政府通信社4月23日付)。同令では、フィリピン・エネルギー省(DOE)に対し、EO第21号の発令から60日以内に効率的かつ最適な洋上風力発電の開発を実現するために、政策および行政上の枠組みを策定することが義務付けた。また、洋上風力発電の開発プロジェクト実施についての許認可権限を有する行政機関は、DOEに対して適切な許認可申請の費用、手続きなどに関する一覧を提出する必要がある。DOEは、各機関からの許認可に関する一覧を受領後、内容が適切であるか判断する。最終的には、フィリピンでの発電プロジェクトの申請状況や許認可手続きについてまとめている「エナジー・バーチャル・ワン・ストップ・ショップ(EVOSS)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」システムに各種の情報を集約させる。

フィリピン政府はこれらの取り組みを通じて、洋上風力発電の開発プロジェクトを実施するにあたっての申請手続きを合理化し、必要な許認可の承認を迅速化させ、フィリピンでの洋上風力発電の開発を促進させていく狙い。

なお、フィリピン政府は電源構成について、2030年までに洋上風力発電を含む再生可能エネルギーの占める割合を35%、2040年までに同割合を50%とする目標を打ち出している。

(吉田暁彦、サントス・ガブリエル)

(フィリピン)

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