「2023年度中国ハイブリッド型キャラバン事業」、日本バイヤー連盟と連携を本格化

(中国、日本)

海外展開支援部販路開拓課

2023年05月01日

日本商品の中国向け販売促進を目的とした団体である日本バイヤー連盟(注)が主催する展示・商談会、第12回日本バイヤー連盟ブランドセレモニーが4月11~12日、東京都立産業貿易センターで開催された。

本イベントは従来、中国国内を中心に開催されてきたが、2022年は中国の新型コロナウイルス防疫措置により、延期または中止されてきた。2022年10月開催の第11回では、新型コロナウイルスの沈静化と経済回復の状況を日中双方で推し量ることを目的の1つに、日本と中国の2カ所で開催された。続いての開催となる今回は日本単独開催となり、ジュエリーなどのファッション雑貨や化粧品、美容関連ブランドを含め、約100の日本ブランドが出展。3,000人以上の在日バイヤーや訪日バイヤー、キーオピニオンリーダー(KOL)などが来場した。

ジェトロは、4月11日の同イベントのフォーラムにおいて、中国市場への販路開拓を多面的にサポートする「2023年度中国ハイブリッド型キャラバン事業」をはじめ、ジェトロのオンラインカタログサイト「JAPAN STREET」の中国版である「China JAPAN STREET」を紹介し、日本バイヤー連盟との連携を解説した。同フォーラムでは、ジェトロのほか、中国EC(電子商取引)プラットフォームである抖音電商(Douyin EC)の黄益・日本地区業務総監、中国から招聘(しょうへい)のKOLや、信三得利商貿の龍口巌副総経理、資生堂中国投資の元総経理である鎌田正志氏らがVIPとして招待された。

写真 フォーラムの様子(日本バイヤー連盟提供)

フォーラムの様子(日本バイヤー連盟提供)

写真 フォーラムの様子(ジェトロ撮影)

フォーラムの様子(ジェトロ撮影)

また、本イベントでは、SNSを通じて世界中の中国人バイヤーや消費者向けに新製品の情報がリアルタイムで発信されたほか、インフルエンサーによるライブ配信や抽選会などのさまざまな企画も実施された。

本イベントは、日本ブランドと中国のバイヤーをつなぐ新たなツールとして新しい形の展示会を創造することを目指し開催された。日本から中国入国時の渡航規制が緩和されつつあることから、このようなイベントがより活性化することで、日本ブランドの中国市場への販路開拓の機会が増えていくと期待される。

中国では、化粧・美容関連のほか、新型コロナ禍においてソーシャルディスタンスを保てる娯楽として、キャンプなどのアウトドアレジャーやウィンタースポーツ、ペット飼育の人気が上昇しており、新型コロナ禍前とは異なる分野の市場が拡大しつつある。ジェトロの「2023年度中国ハイブリッド型キャラバン事業」は、2023年4月末でいったん募集を締め切ったが、今後、中国国内で開催されるニーズの高い分野の有力関連見本市を対象に随時、追加で募集を行う予定だ。

(注)日本バイヤー連盟は、アリババグループ傘下の越境ECプラットフォームである淘宝(タオバオ)全球購の公式パートナーとして、杭州薈陶網絡科技が2017年5月に浙江省杭州市で発足(代表者:辛迪氏)。東京事務所を2018年12月に設立した。日本商品の中国向け販売促進を目的としており、化粧品、健康食品、ジュエリー、ベビー用品、衣類、日用品など幅広く日本企業をサポートしている。日本企業と、海外の良質な商品を中国で広めたいバイヤーとの架け橋として活動している。

(林真彦)

(中国、日本)

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