岸田首相、ガーナで約5億ドルの支援を表明

(ガーナ、日本)

アクラ発

2023年05月08日

岸田文雄首相は、G7広島サミットに向けたアフリカ歴訪の2カ国目として、5月1日にガーナを訪問し、ナナ・アクフォ=アド大統領と首脳会談を行った。日本の首脳によるガーナ訪問は2006年5月以来、17年ぶりとなった。

アクフォ=アド大統領主催の晩餐(ばんさん)会において、岸田首相は「ガーナは西アフリカの要」とし、引き続き同国への、道路交通や電力などのインフラ開発、保健・医療分野への協力、日本企業の進出促進に向け投資環境整備への期待を述べた。また、サヘル地域やギニア湾沿岸諸国の平和と安定、持続可能な成長を促進するため今後3年間で約5億ドルの支援を表明した。

写真 晩餐会での岸田首相スピーチ(ジェトロ撮影)

晩餐会での岸田首相スピーチ(ジェトロ撮影)

アクフォ=アド大統領からは、1927年の野口英世博士による訪問から今日までの長きにわたって培われた強固な2国間関係と今後さらなる発展に向けて、日本企業の進出や投資への期待が寄せられた。また、IMFのガーナ融資への早期承認に向けた協力要請が示された。同大統領は、ガーナがIMFと良好な合意に至るうえで、パリクラブ(注)のメンバー国として日本は重要な役割を果たすと期待を述べた。ガーナは2022年12月にIMFによる総額30億ドルにわたる融資を事務レベルで合意し(2022年12月15日記事参照)、対外債務の再編交渉を各国と継続している。

(注)パリクラブとは、債務国の債務返済の負担を軽減させるとともに、債務再編に向けた条件を議論する債権国の集まりを指す。

(柴田北斗)

(ガーナ、日本)

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