日系病院がプノンペン中心部に診療所を増設
(カンボジア)
プノンペン発
2023年05月16日
カンボジアの首都プノンペンに所在する日系の民間病院「サンライズジャパン病院」(注)は4月28日、プノンペン中心北部のイオンモール・センソック(2号店)内に新たな診療所「サンライズメディカルセンター・センソック」を開院した。高級住宅や商業施設などの開発が進む同地区で、日本の高度な医療サービスを提供する。
カンボジアの医療体制は発展途上で、高度医療サービスを受けるためにタイやシンガポールなどの周辺国に渡航する人が多い。それに対し、同メディカルセンターはカンボジア国内での高度医療サービスの提供を目指し、検診・内科診療・X線検査などを行う。また、診察室は家族連れでの来院にも対応できる広さで作られているほか、所要時間を短くするために検診結果をオンラインで聞けるようにするなど工夫がされている。
4月26日に行われた同メディカルセンターの開院式には、カンボジア保健省のオー・バンディン長官や植野篤志駐カンボジア日本大使が参加した。サンライズジャパン病院の鎌田圭也最高経営責任者(CEO)は「診療に訪れやすい立地で高度な医療サービスを提供し、ヘルスケアソリューションの開発を続ける」と述べ、カンボジアに暮らす人々の健康増進に寄与することを強調した。また、植野大使は「サンライズジャパン病院は2016年に開院して以来、カンボジアの人々から質の高い医療に対する理解と信頼を獲得してきた。新たな診療所開院で、そうした医療サービスをより手軽に受けられるようになることは、カンボジアの人々の生活の質の底上げに貢献する」とコメントした。
サンライズジャパン病院によると、同院の1日の外来患者数は平均200人で、カンボジアにおける人々の所得向上と健康志向の高まりにより、高度医療サービスに対する注目度が上がっている。
(注)日揮、産業革新機構(旧称、現INCJ)、Kitahara Medical Strategies International (KMSI)の3社が設立・運営に協力。
(藤田ゆか)
(カンボジア)
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