ジェトロ、アジア最大規模の美容博覧会にジャパンブース出展

(中国)

上海発

2023年05月23日

アジア最大規模の美容関連専門見本市の「第27回中国美容博覧会(2023 China Beauty Expo)」が51214日、上海新国際博覧センターで開催された。化粧品の原材料、OEMODM(注1)、包装、製造機器・設備、検査機構など、美容分野に関係する各産業チェーンから、国内外合わせて3,200社以上が出展した。国外からは日本やフランス、ドイツ、英国、スペイン、タイ、スイス、米国など約40カ国・地域から出展があった。総展示面積は22万平方メートルで、展示面積1万平方メートルのN5ホールには「日本化粧品精選館」が設けられ、100社以上の出展があった。

中国市場での日本ブランド化粧品の認知度向上・販路促進支援を目的に、ジェトロは「日本化粧品精選館」内にジャパンブースを設け、リアル12社、オンライン4社のハイブリッド形式で出展した。スキンケア製品を中心に、天然素材を原材料とするオーガニック系化粧品、睡眠不足を改善できる機能性美容液、特許取得のヘアケア製品など、100 SKU(注2)以上の商品を展示した。また、SNSやライブ配信の活用や事前広報などにより、幅広く商品を紹介した。

ジャパンブースには多くの専門バイヤーが訪れ、商談件数は1,300件に上った(514日時点)。ジェトロは会期後の商談を支援するため、出品者とバイヤーの引き合い専用グループチャットを作り、商談を継続的にフォローしている。

出展企業からは「化粧品分野で非常に影響力が高い専門見本市へ出展することにより、多くの専門バイヤーとの商談ができ、有意義な出展だった」などのコメントがあった。

出展企業の中には、202251日から施行された化粧品ラベル管理弁法よる制度変更を受け、原料成分比率の開示が必要とされる一般貿易から、越境ECへの切り替えを模索する企業も多く見られた。

国家統計局の発表によると、202314月の中国の化粧品小売総額は1,299億元(約25,980億円、1元=約20円)と前年同期比9.3%増だった。

写真 ジャパンブースの様子(ジェトロ撮影)

ジャパンブースの様子(ジェトロ撮影)

写真 ライブ配信の様子(ジェトロ撮影)

ライブ配信の様子(ジェトロ撮影)

(注1)OEMは、Original Equipment Manufacturing、またはOriginal Equipment Manufacturerの略で、委託者のブランドの製品を製造すること、またはその企業を指す。ODMは、Original Design Manufacturingの略で、委託者のブランドで製品を設計・生産することをいう。

(注2)SKUは、Stock Keeping Unitの略で、受発注や在庫管理を行う際の最小単位。

(徐暁蕾)

(中国)

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