企業の省エネ化投資への低金利融資を開始

(チェコ)

プラハ発

2023年05月15日

チェコ産業貿易省は5月3日、企業の省エネルギー化投資への低金利融資制度の実施を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

10%以上の省エネ効果をもたらすプロジェクト(注)に対して、プロジェクト総額の90%を上限に、50万~6,000万コルナ(約315万~3億7,800万円、1コルナ=約6.3円)を年率1.99%の低金利で10年間融資する。プロジェクトの対象地域はプラハ市を除くチェコ全国となっている。

国立開発銀行のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、農業、製造、建設、小売り・卸売り、輸送・倉庫、観光・飲食、エネルギーなどの幅広い産業が対象で、中小企業や大企業ともに利用できる。さらに、プロジェクト完成後、申請どおりの省エネ効果を実現すれば、対象費用の最大35%相当を補助金として支給する。

同制度はEUのオペレーションプログラムを原資にしており、予算総額は約18億コルナに上る。プロジェクトの申請は4月27日から2026年11月30日までの期間、国立開発銀行で受け付ける。

ヨゼフ・スィーケラ産業貿易相は企業が省エネに取り組むことについて、「コスト削減のみならず、チェコのエネルギー安全保障の点からも重要」とコメントしている。

(注)対象プロジェクトは、事業用建物の断熱化、窓・照明・ボイラーの交換、排熱の利用、エネルギー(電気・ガス・熱)分配システムの近代化、エネルギー計測・制御システムの導入、自家消費型の再生可能エネルギー設備の導入、エネルギー貯蔵システムの導入など。

(志牟田剛)

(チェコ)

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