上海市、高速道路でICV試運転を開始

上海市経済信息化委員会、上海市交通委員会、上海公安局、上海市嘉定区人民政府は5月9日、上海国際自動車センターで「上海市インテリジェント・コネクテッド・ビークル（ICV）の高速道路での試運転開始式典」を行った。トヨタ自動車の中国法人トヨタ自動車技術研究交流と自動運転開発スタートアップ企業AutoXは、上海市で初めて高速道路での試運転許可証を取得した。試運転が今回許可されたICVは合計8台で、うちトヨタ車3台、AutoX車5台。

高速道路でのICV運転について、AutoXの林泰来副総裁は「一般道路のモデルエリアで3年以上の大規模な有人による実験を積み重ねたほか、多数の高速道路シミュレーション実験を実施し、全てのテスト項目に合格した」「高速道路での運転はスピードが速いため、前方の車両や物体を迅速に識別する広い感知範囲が必要で、300メートルまでの範囲が必要だ。道路工事や車両故障といった非常事態に遭った場合、速やかに応変する必要もある」とコメントした（「新民晩報」5月9日）。

上海市経済信息化委員会スマート製造推進処の韓大東処長は式典のあいさつで「2022年の上海市の自動車生産台数は302万台で、全国の11.5％を占めている。そのうち新エネルギー車は99万台、全国に占める割合は14％だった」「上海市のICV産業規模は、2025年までに5,000億元（約10兆円、1元＝約20円）に達する」と述べた。

百度智行や、AutoX、賽可出行、大衆出租などは4月17日、ICVを用いたタクシーの試験的な商業運営の許可を取得した。上海国際汽車城の藩暁紅総経理によると、2023年3月末までに、上汽享道、小馬智行など20社519台の車両が嘉定区で自動運転の実験を実施しており、実験走行距離の累計は約1,156万キロに及び、上海市全体の75％以上を占めているという。

（宋青青）