ライーシー大統領がシリアを訪問、15の協力文書に署名

(イラン、シリア)

テヘラン発

2023年05月08日

イランのイブラーヒーム・ライーシー大統領は5月3日、シリアのバッシャール・アサド大統領の招待を受け、閣僚などの高官らと共にシリアを訪問した(5月3日付イスラーム共和国通信外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。両国の代表団は、2国間関係の拡大および強化について協議し、包括的協力プログラムを含めて、商業、石油・エネルギー、科学技術、住宅、鉄道と航空などの輸送インフラ、フリーゾーンと民間部門、通信などの分野における15の協力文書に署名した(5月3日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

アサド大統領は会談において、「シリア政府と国民は、イランの兄弟たちの支援を忘れないだろう」と述べ、イランがシリアの永続的な平和と安全を確立する上でより大きな役割を果たし、戦争で荒廃した国の再建において効果的な存在になることを求めた。

ライーシー大統領はアサド大統領との共同記者会見で、「シリア国民は、名誉ある大統領と政府の指導の下、断固として抵抗した。彼らの抵抗力は称賛されるべきだ。今日のイランとシリアの状況は、圧力に対する両国の真の抵抗と反発力の証だ」と述べた。一方、シリアと中東全域における米軍の存在を非難した(5月3日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。同大統領はまた、「両国間の関係の発展に関わる分野は多くあり、われわれは両国間および地域の国々との関係を発展させることを決意している」と述べ、両国間で署名された覚書ができるだけ早く実施されることを望むとした。

帰国後の記者会見でライーシー大統領は、シリアへの2日間の訪問を両国間の経済、政治、安全保障における関係拡大のターニングポイントと評価し、滞在中のアサド大統領との数回の会談では、特に金融と貿易および両国間の能力の共有について議論したと述べた(5月5日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)

(イラン、シリア)

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