タイ商務省、拡大する対中食品輸出にかかる規則・要件の順守を呼びかけ

(タイ、中国)

バンコク発

2023年05月23日

タイ商務省外国貿易局(DFT)は59日、中国向けに食品(農水産品を含む)を輸出する事業者に対し、中国税関総署(GACC)の規則・要件を十分に調査し、順守するよう求めた。GACC328日付の発表によれば、2023年2月に中国では33カ国からの156件の食品輸入が拒否された外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。拒否されたのはワイン・飲料、魚介類や水産品、肉製品、菓子・チョコレートなどで、主に米国、ロシア、韓国、日本、モンゴルからの食品だったが、タイからの輸出品も含まれていた。

2022年のタイから中国への農林水産品・食品の輸出額は1197,200万ドルに上り、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年と比べて64.6%増と堅調に拡大している。その輸出規模は大きく、2022年の対中輸出全体(3439,000万ドル)の34.8%を占める。タイ工場から中国へ輸出を行う日系食品メーカーも少なくない。

DFTによれば、中国側で食品輸入が拒否される主な理由として、(1)不適切な表示、(2)細菌による汚染、(3)検査・検疫許可の欠如、(4)貨物と証明書の不一致、(5)食品添加物や栄養強化物質の過剰使用などが挙げられる。

中国税関総署は2022年から、中国に輸入される食品の輸入管理を強化している。外国の食品生産者に登録を義務付ける「輸入食品海外製造企業登録管理規定」(税関総署令第248号、2021年5月24日記事参照)と、中国に輸入される食品(健康食品、サプリメント、生鮮・冷凍肉、水産品など)の食品安全基準、包装内容および表示条件を規定する「輸出入食品安全管理弁法」(税関総署令第249号、2021年5月24日記事参照)が202211日に発効した。DFTは、2つの指令について、タイ語に翻訳したものをウェブサイトに掲載している外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

(北見創、シリンポーン・パックピンペット)

(タイ、中国)

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