G7広島サミットで訪日のモディ首相、ゼレンスキー・ウクライナ大統領、岸田首相などと会談

(インド、日本、ウクライナ)

アジア大洋州課

2023年05月24日

5月19~21日に開催されたG7広島サミットに招待国として訪日したインドのナレンドラ・モディ首相は会期中、ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領や、岸田文雄首相などと相次いで会談した。同大統領とは初めて、岸田首相とは3月のインド訪問以来の対面会談となった。

ゼレンスキー大統領との会談で、モディ首相は、ウクライナにおける衝突は政治、経済面ではなく、人権の面について個人的な懸念とした。また、インド人留学生の安全な退避への協力に感謝するとともに、退避した留学生がインドで各試験を受けられることを歓迎した。大統領は現在の情勢について説明し、両首脳は今後も連絡を取り合うことで合意した。

岸田首相との会談では、モディ首相はまず、岸田首相の訪問時に贈った菩提(ぼだい)樹の苗が広島に植樹されたことに謝辞を述べた。また、広島原爆の日にはインド議会で式典を行っており、日本の外交官が毎回出席していることに触れた。両首脳は両国がそれぞれG7、G20の2023年の議長国を務める中での連携について話し合い、その中でモディ首相はグローバルサウスの重要性について強調した。また、両首脳は両国の特別戦略的グローバルパートナーシップを強化していくことに合意し、特に環境、教育、観光、半導体、デジタル公共インフラなどについて話し合いを行った。

モディ首相は日本滞在中、日本と米国、オーストラリア、インドによるクアッド(QUAD)首脳会合に出席するとともに、フランス、韓国、ベトナム、ブラジル、英国などの首脳とも会談した。

(北村寛之)

(インド、日本、ウクライナ)

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