米ミシガン州、ミシガン大学EVセンター新設に1億3,000万ドル出資へ
(米国)
シカゴ発
2023年05月08日
米国ミシガン州のガーリン・ギルクリスト副知事(民主党)は4月27日、ミシガン州とミシガン大学が、ミシガン大学電気自動車(EV)センターの新設に向けた最終プロセスを完了したことを発表した。EV産業のハイテク人材雇用と投資誘致を継続するため、ミシガン州政府はこの次世代EVセンターの建設に1億3,000万ドルを出資する予定だ。
ミシガン大学EVセンターは強固なEVエコシステムを構築するため、研究開発の加速や、高度な技術を持つ人材の育成、研究と教育の両方を促進する学内施設の設置に重点を置いている。州政府からの出資額のうち、官民連携による革新的なモビリティー技術の研究開発を支援するために5,000万ドル、より多くの学生を引きつけ、労働力を向上させるための教育サービスの強化に2,000万ドルが充てられる予定だ。さらに、キャンパスのインフラ整備に6,000万ドルが充当される予定で、これには拡張・改修されたバッテリーラボを備える教育・訓練・開発施設などが含まれるという。
ミシガン州では近年、EV関連の投資が相次いでいる。非営利団体の環境防衛基金(EDF)が2023年3月に発表した報告書によると、2015年から2023年までの間に166億ドル相当のEV関連投資が行われ、全米でもテネシー州とともに最多の投資額となっている。特にEVバッテリーに関しては、フォードが2023年2月に工場の新設を発表するなど(2023年2月17日記事参照)、ミシガン州は他州をリードしており、2030年までにジョージア州やケンタッキー州とともに、全米のEVバッテリー製造を独占する見通しと報道されている(CNBC1月5日)。
(星野香織)
(米国)
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