英国と中国企業が国内初のポリプロピレン製造施設の建設契約を獲得

(アルジェリア)

パリ発

2023年05月30日

アルジェリア国営炭化水素公社ソナトラック傘下のステップ・ポリマーズは5月18日、アルジェリア西部のアルズー工業地帯における、ポリプロピレン(PP)製造施設のEPC契約(注1)に関する入札結果を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。落札者は、英国と中国企業から成るコンソーシアム「Petrofac-HQC(注2)」で、落札価格は15億ドル。年間生産能力は55万トンとしており、2025年に生産を開始する予定だ。アルジェリアでは国内初のポリプロピレン製造施設となる。

現地の報道によると、ステップ・ポリマーズは2018年7月に、ソナトラックとフランスのトタルエナジーズ(当時トタル)との間で合意書が締結され、設立された合弁会社(出資比率はそれぞれ51%、49%)だったが、その後にトタルエナジーズが資本を引き揚げたため、現在、同社はソナトラックの100%子会社となっている。

アルジェリアのポリプロピレン輸入量は、2017年に約8万9,000トンだった。同施設が順調に稼働すれば、国内需要を賄った上で余剰分を輸出に振り向けることが期待されている。

(注1)EPC契約とは、設計・調達・建設を含む建設工事請負契約のこと。

(注2)英国のエネルギーインフラ関連のEPC事業者ペトロファックと、中国石油天然気集団(CNPC)傘下のHQC(China Huanqiu Contracting & Engineering Corporation)で構成されるコンソーシアム。

(ピエリック・グルニエ)

(アルジェリア)

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