米西海岸港湾労使交渉、経営者団体PMAが労働組合ILWUの違法な遅延行為継続を非難

(米国)

ロサンゼルス発

2023年04月17日

米国西海岸港湾の労使交渉を巡り、経営者側の太平洋海事協会(PMA)は4月13日、国際港湾倉庫労働者組合(ILWU)が違法な労働行為を行い、ロサンゼルス港とロングビーチ港の運営を妨げていると非難する声明を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。

ロサンゼルス港とロングビーチ港では4月6~7日、ILWUの下部組織ILWU Local 13の組合員が出勤しなかったため、一部のコンテナターミナルの稼働が一時中断した(2023年4月11日記事参照)。PMAは、ILWUが4月10日の週も「新しい戦術」を駆使し、PMAとILWUが共同で行っている標準的な労働者派遣のプロセスを一方的に遅らせており、港湾施設の操業が遅延していると説明。こうしたILWUの行動が東海岸やメキシコ湾岸への貨物シフトを加速させ、トラック運転手や倉庫作業員など港湾業務で生計を立てる人々の生活を脅かしていると非難している。

米国西海岸の港湾では、労働条件などを定めた労働協約が2022年7月1日に失効して以降、PMAとILWUによる交渉が続いており、2月に近く合意に達する見込みと共同発表していたが(2023年2月27日記事参照)、依然として不透明な状況が続いている。

(永田光)

(米国)

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