2022年の日本の対ASEAN直接投資収益、前年比7割増の3兆7,200億円超

(ASEAN、タイ、シンガポール、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピン、日本)

バンコク発

2023年04月24日

日本銀行は4月10日、2022年の日本の対外直接投資収益外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公表した。同年の日本の対ASEAN直接投資収益は、前年比69.8%増の3兆7,213億円だった(添付資料表参照)。円安の効果もあり、現行基準での統計が開始された2014年以降では最高額となった。ASEANは日本の対外直接投資収益全体の13.5%を占めており、米国(26.3%)の半分程度の規模だが、中国(11.6%)やEU(11.2%)を上回った。

ASEAN各国別でみると、最大の収益源となったのはシンガポール(前年比70.3%増、1兆2,470億円)とタイ(50.9%増、1兆2,293億円)の2カ国だった。両国に続いて、インドネシアが2.3倍の4,891億円、ベトナムが88.8%増の3,409億円、マレーシアが40.3%増の2,129億円、フィリピンが93.6%増の1,824億円という順だった。

業種別でみると、ASEAN全体では製造業、非製造業の収益がおおむね半々となっている。製造業では、輸送機器が96.7%増の7,086億円と大きかった。非製造業では、卸売・小売業が91.7%増の8,658億円、金融・保険業が54.4%増の5,815億円を計上した。

(北見創)

(ASEAN、タイ、シンガポール、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピン、日本)

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