上海市、2022年の60歳以上の人口は553万人超、平均寿命は83.18歳に

(中国)

上海発

2023年04月20日

中国の上海市老齢工作委員会弁公室、上海市衛生健康委員会、上海市統計局、上海市老齢事業発展促進センターは4月12日、2022年上海市高齢者人口と高齢者事業統計情報を発表した。発表によると、2022年12月31日時点で上海市の戸籍人口は1,505万1,900人で、60歳以上の割合が36.8%(553万6,600人)、65歳以上が28.2%(424万4,000人)、70歳以上が17.5%(263万1,700人)、80歳以上が5.5%(83万1,500人)となった。また、100歳以上は3,528人で、うち、男性が887人、女性2,641人となった。

2021年に比べると、60歳以上は11万4,400人増加(2.1%増)、65歳以上は22万300人増加(5.5%増)、70歳以上は15万4,100人増加(6.2%増)、100歳以上は19人増加(0.5%増)だったが、80歳代は減少した(添付資料表参照)。

2022年の上海市の平均寿命は83.18歳で、うち、男性80.84歳、女性85.66歳だった。ただし、2021年の84.11歳に比べると、0.93歳下回った。60歳以上の死因上位3位は循環器系疾患、がん、内分泌・栄養・代謝疾患で、それぞれ47.4%、25.0%、7.4%を占めた。

2022年12月末の上海市における養老施設数は合計729施設、ベッド数は16万3,600床で2021年より3.2%増加した。また、高齢者医療機構(老人病院、介護老人福祉施設)は96施設、介護老人福祉施設での病床数は2万6,600床で2021年より9.7%増加した。

2022年以降の上海市の高齢者人口の伸びについて、復旦大学の彭希哲教授は「60~63歳が生まれた1959~1962年は、自然災害の影響があったことから出生者数が減少した。一方、1963年以降の出生率は数年にわたり上昇しているため、これらの層が2023年以降60歳以上になるにつれて、今後、高齢者の伸び率は速いスピードで上昇していく」と指摘している(「澎湃新聞」3月28日)。

また、中国国家統計局によると、2022年12月末時点で中国の総人口は14億1,175万人となり、総人口に占める60歳以上の割合は19.8%(2億8,004万人)、65歳以上の割合は14.9%(2億978万人)だった。上海市の60歳以上および65歳以上の割合と比較すると、上海市の高齢化率が高くなっている。

(宋青青)

(中国)

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