アシ首相がボアオ・アジアフォーラムに出席、戦略的パートナーとしてアジアに期待

(コートジボワール、中国、アジア)

アビジャン発

2023年04月20日

コートジボワールのパトリック・アシ首相は、3月28日から3月31日まで中国の海南省ボアオ市で開催されたボアオ・アジアフォーラム2023年年次総会に出席した(注)。今回の総会のテーマは「不確実な世界:困難な状況下における発展のための連帯と協力」で、50カ国以上から約2,000人の参加者が集まった。

アシ首相は3月30日に行われた総会の開会式で、同フォーラムの理事長である潘基文(パン・ギムン)元国連事務総長やIMFのクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事らと共に基調演説を行った。アシ首相は、世界が直面している課題に正面から立ち向かうため、それぞれの国が互いに助け合い、誠実に粘り強く協力すること、そして国家間の行動による相乗効果を生み出すことが必要だと呼びかけた。加えて、アフリカはアジアを戦略的パートナーと見なし、そこから多くのことを学びたいと述べ、そしてアフリカの若者の多くが直面する雇用問題の解決策を見いだすため、アフリカ地域に対する民間投資の促進をアジアの指導者に呼びかけた。

開催期間中にアシ首相は、中国の李強首相と会談し、外交関係樹立40周年を迎えるコートジボワールと中国の協力関係のさらなる強化、特に農業分野での研究や農産物の現地加工の促進に向けた協力を確認した。またアシ首相は、アラサン・ワタラ大統領が、習近平国家主席をコートジボワールに招待していると李強首相に伝えた。

(注)「東洋のダボス」とも呼ばれる「ボアオ・アジアフォーラム」は、スイスのジュネーブに本部を置く世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)にならい、アジアの経済統合の推進を目的に、2001年に26の加盟国で設立された国際非営利組織だ。現在は29カ国が加盟。アジアと他の大陸の政界、財界、学界のリーダーたちが、アジアと世界の発展のために主要な問題について話し合うハイレベルな対話プラットフォームとなっている。

(野澤俊明、渡辺久美子)

(コートジボワール、中国、アジア)

ビジネス短信 b7f86823697f05d1