大統領府長官が辞任、後任は税制改革や鉱業ロイヤルティー法案審議に備え、元内閣官房長官を起用

(チリ)

サンティアゴ発

2023年04月21日

チリのガブリエル・ボリッチ大統領は4月19日、アナ・リヤ・ウリアルテ大統領府長官の辞任を受諾したと発表し、後任には、3月まで上院議長を務めていたアルバロ・エリサルデ氏を任命した。

ウリアルテ氏の辞任は、政府発表によると、無期限の安静が必要な健康状態のためと説明されているが、新型コロナウイルス感染による後遺症が原因と現地主要各紙は報じており、辞任を表明した時点で既に1カ月以上にわたって病気休暇を取得していた。

新たに大統領府長官に任命されたエリサルデ氏は、ウリアルテ氏と同じく社会党(PS)の所属で、第2次バチェレ政権時に内閣官房長官や、社会党の党首を務めた経験を持つ。上院議長としては、新憲法策定プロセスの方針について、大多数の政治勢力の間で合意に達するための議論を主導した。国会は現在、税制改革法案や鉱業ロイヤルティー法案など重要なプロジェクトの議論の最中にあり、政府と国会の間の調整役が不在の状況を避けるための閣僚交代となった。

(岡戸美澪)

(チリ)

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