イラン暦1402年の最低賃金を27%引き上げ、継続雇用者の賃金上昇率は21%

(イラン)

テヘラン発

2023年04月21日

イラン協同組合・労働・社会福祉省は3月20日、イラン暦1402年(西暦2023年3月21日~)の労働者の最低賃金などを発表した。

今回の発表により、最低賃金は日額で176万9,428リアル〔約3.7ドル、1ドル=約48万リアル(注)〕と、前年の最低賃金139万3,250リアルから27.0%引き上げられた。

また、継続雇用者の賃金については、前年末の賃金から21%増加(前年の増加率は38%)させ、加えて1日当たり8万3,596リアル加算(前年は17万1,722リアル加算)する。継続して1年以上勤務する者には、さらに1日当たり7万リアルを加算(前年も7万リアル加算)するとしている。

イラン統計センターは4月19日現在、イラン暦1401年12月(西暦2023年2月20日~3月20日)の消費者物価指数(CPI)を発表していないが、直近のデータであるイラン暦1401年11月(2023年1月21日~2月19日)のCPI上昇率をみると、総合で前年同月比53.4%、食品・飲料は71.5%だった。イラン暦1401年の最低賃金などを発表した際のCPI上昇率(2022年2月20日~3月20日:総合は前年同月比34.7%、食品・飲料は40.8%)よりも高い値になっているが、継続雇用者の賃金上昇率は前年に比べて17ポイント下回るかたちとなった。

(注)非公式レートをモニターしている「ボンバスト」による3月19日(発表日は休日のため)の市中レート。

(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)

(イラン)

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