三井物産、米テキサス州のシェールガス・タイトガスの開発・生産事業へ参画

(米国、日本)

ヒューストン発

2023年04月26日

三井物産は4月20日、米国シルバーヒルエナジーパートナーズの子会社シルバーヒルイーグルフォードイーアンドピー(本社:テキサス州ダラス)がオペレーターとして米国テキサス州で開発・生産を行っている、シェールガス・タイトガス(注)上流事業の権益(権益比率約92%)を、現地子会社を通じて取得したと発表した。

発表によると、本権益取得の対象鉱区(ホークビルフィールド)は、面積が約8,500エーカー(約34平方キロ)で、液化天然ガス(LNG)輸出基地やアンモニアプラントを有するメキシコ湾岸工業地帯にもアクセス可能なテキサス州南部に位置する。追加の開発を行うことで天然ガス生産量の増加が期待されており、三井物産子会社のMitsui E&P USAは、オペレーターとして安全と環境に配慮し、日量2億立方フィート(約566万立方メートル)以上の安定生産を目指し、開発・操業を推進していくとしている。

三井物産は、米国の天然ガスをグローバル市場に供給する液化・輸出事業や、天然ガスを原料としたメタノール製造事業も推進している。上流開発事業を主体的に進めながら、隣接事業を含めた天然ガスバリューチェーンの強化を図るとともに、二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)などの活用により、さらなる低・脱炭素化の実現に向けて取り組む方針だ。

三井物産はエネルギーの安定供給に向けて取り組みを進めており、20225月に、脱炭素化や天然ガスの有効活用で米国クルーソー・エナジーに第三者割当増資(2022年6月3日記事参照)を実施している。

(注)在来型天然ガスの存在する地層よりも固い砂岩層に存在する天然ガス

(沖本憲司)

(米国、日本)

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