乗用車販売、3月は前年同月比4.5%増、2022年度は26.7%増の389万台で過去最高
(インド)
ベンガルール発
2023年04月19日
インド自動車工業会(SIAM)は4月13日、自動車統計(出荷ベース)を発表した。乗用車〔多目的車(UV)とバンを含む〕の国内販売台数は、3月単月では前年同月比4.5%増の29万2,030台で(添付資料表1参照)、2022年5月以降11カ月連続でプラス成長を続けている。2022年度(2022年4月~2023年3月)では、前年比26.7%増の389万114台で過去最高を記録した。
二輪車と三輪車も3月単月、年度ともに増加した。乗用車全体(乗用車、二輪車、三輪車)の販売台数合計は、3月単月は前年同月比8.4%増の163万7,048台、2022年度では20.4%増の2,120万4,162台だった。
SIAMのラジェシュ・メノン事務局長は「2022年度の自動車国内販売台数は20%の伸びを示し、乗用車販売台数は27%の伸びで、過去最高の販売台数を記録した。二輪車は過去3年連続で低成長だったが、2022年度はほぼ17%の成長となった」とコメントした。
3月単月の乗用車販売は、部門別では、一般乗用車は12万2,133台で前年同月比11.5%減少、他方で、UVは19.5%増の15万7,881台、バンは27.3%増の1万2,016台と販売台数を伸ばした。
メーカー別乗用車販売では、首位のマルチ・スズキは13万2,763台で前年同月比0.8%減、韓国の現代は13.5%増の5万600台、地場のマヒンドラ&マヒンドラは30.4%増の3万5,997台、起亜は5.0%減の2万1,501台と、メーカーごとに増減があった。ほかの日系メーカーでは、トヨタ・キルロスカが8.0%増の1万8,447台、ホンダが1.6%増の6,692台、日産が8.4%増の3,260台といずれも増加した(添付資料表2参照)。地場のタタ・モータースはSIAMの3月単月の統計には含まれていないが、同社発表によると、4万4,044台(前年同月比4%増)を売り上げたもようだ。
車種別でみると、一般乗用車では、スズキのコンパクトモデル(「スイフト」「ワゴンR」など計7万1,832台)、同ミニモデル(「アルト」など計1万1,582台)、現代のコンパクトモデル(「i20」など計1万9,674台)が販売台数上位だった。UVでは、マヒンドラ&マヒンドラ(「ボレロ」など計1万9,682台)、スズキ(「ブレッツァ」など1万6,227台)といったコンパクトUVや、スズキ(「グランドビターラ」など1万9,073台)、マヒンドラ&マヒンドラ(「スコーピオ」など計1万4,385台)などのスポーツ用多目的車(SUV)が販売上位の傾向が続いている。
3月単月の二輪販売は前年同月比7.7%増の129万553台だった(添付資料表1、3参照)。主要部門のオートバイは前年同月比3.8%増の81万6,122台、スクーターは16.8%増の43万7,617台と増加した一方、モペッドは2.2%減の3万6,814台と減速した。
(松田かなえ)
(インド)
ビジネス短信 0c42412305805ee4