フィリピン、シリコンバレー銀行経営破綻の顕著な影響は確認できず

(フィリピン)

マニラ発

2023年03月17日

フィリピン銀行協会(BAP)は3月14日、シリコンバレー銀行経営破綻などの米国での金融動向について、フィリピン国内の銀行へは重大な影響を与えないとの見解を発表した。

フィリピンの銀行は、あらゆる産業セクターの預金を受け入れ、預金の資金源を分散化させているため、顧客の需要に応じて流動性を継続的に提供できるとした。また、フィリピンの銀行は、フィリピン中央銀行(BSP)が設定している、金融機関の財務体質に関する健全性を示す自己資本比率(注1)および流動比率(注2)の基準を満たしていると付け加えた。BAPは、銀行の金融サービスに対する公共的なニーズにこたえるべく、BSPや関係者とともにより強固な金融システム構築に向けた取り組みを進めていく姿勢を示した。

フィリピン商工会議所(PCCI)は、フィリピン国内の産業において米国での銀行経営破綻に関する顕著な影響は確認できないとコメントした(「インクワイヤラー」紙3月15日)。

(注1)総資本のうち純資産の占める割合。

(注2)流動資産(1年以内に現金化が予定される資産)の流動負債(1年以内に支払いを要する負債)に対する割合。

(吉田暁彦、サントス・ガブリエル)

(フィリピン)

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