英国、CPTPP加入の実質妥結を発表

(英国、日本、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、オーストラリア、ベトナム、ニュージーランド、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ)

欧州ロシアCIS課

2023年03月31日

英国のリシ・スナク首相は3月31日、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)への英国の加入について実質妥結したことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。CPTPP発足後初の新規加入国となり、英国がいかにEU離脱により得た自由な通商政策の機会を捉え、国内各地の仕事や成長を促しているかを証明するものだと強調した。

英国の加盟により、CPTPPの市場規模は世界のGDPの15%を占めることになり、英国経済を長期的に18億ポンド(約2,970億円、1ポンド=約165円)成長し、2019年と比較して8億ポンドの賃金上昇を実現する予測とした。英国からCPTPP加盟国への輸出について、英国の主要輸出産品であるチーズや自動車を含む99%が関税撤廃される見込み。

スナク首相は、CPTPPへの初の新規国および欧州諸国の加入であることを強調。EU離脱でなしえた本加入により、英国は新たな雇用や成長、イノベーションの機会を捉える世界経済の主要な立場に位置するとし、また英国企業は欧州から南太平洋(the South Pacific)に他に類を見ないアクセスを得ることができるとした。

2023年中の正式署名に向けて、英国および加盟各国は今後、最終的な法的および行政手続きを行う。

(牧野彩)

(英国、日本、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、オーストラリア、ベトナム、ニュージーランド、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ)

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