スイス国立銀行など、クレディ・スイスに関する声明を発表

(スイス)

ジュネーブ発

2023年03月17日

スイス国立銀行(SNB、中央銀行)および金融市場監督庁(FINMA)は3月15日、米国の一部の銀行が抱える問題は、スイスの金融市場にとって直接的なリスクにはならないとする共同声明を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。スイスの金融大手クレディ・スイス(CS)の株価および債券価格については、米国に端を発する世界的な金融市場の反応により、ここ数日間大きな影響を受けている。

SNBとFINMAは、スイスの金融機関には厳しい自己資本と資本流動性の要件が適用されており、その安定性を確保しているとした上で、CSは、金融システム上重要な銀行に対して課される、さらに厳しい資本要件および流動性要件を満たしている、との認識を示した。また、連邦財務省と緊密に連携しており、状況を注視しつつ、必要であれば、SNBはCSに資本流動性を提供する用意があるとした。

CSは3月16日、SNBからの500億スイス・フラン(約7兆2,000億円、1スイス・フラン=約144円)を上限とする借り入れ、米国ドルおよびユーロ建て合計最大30億スイス・フランの優先債について公開買い付けを行うことを発表した(CSのプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(竹上嗣郎)

(スイス)

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