台湾、電子たばこが全面禁止、加熱式たばこの持ち込みも禁止に

(台湾)

中国北アジア課

2023年03月27日

台湾行政院国民健康局は3月22日、2月15日に改定された「煙害防制法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を同日から施行すると発表した。同改正により、電子たばこ(注1)の製造、輸入、販売、供給、展示、広告、使用が全面的に禁止された。また、加熱式たばこ(注2)が審査対象に指定され、同製品を製造または輸入する場合、事前に衛生福利部へ申請し、健康リスク評価審査を受けなければならない。

その他の主な改正点は以下のとおり。

  1. 大学や幼稚園、保育所などを含む屋内外の公共の場も全面禁煙に。バーやナイトクラブでは、独立した空調と仕切りのある喫煙室などを除き、喫煙を禁止する。
  2. 喫煙可能年齢を20歳に引き上げる。
  3. たばこの包装箱に記載する警告文・図の大きさを全体の50%に拡大する。
  4. 中央主管機関が禁止している添加物をたばこ製品に使用してはならない。
  5. 違反者に対する罰則を強化。電子たばこを製造、輸入した業者に対しては最高5,000万台湾元(2億1,500万円、1台湾元=約4.3円)、電子たばこ関連の広告に関与した場合は最高200万台湾元、電子たばこ使用者には最高1万台湾元の罰金を科すなど。

また、財政部は同日、同改正を踏まえ、台湾へ入境する際に持ち込める「たばこ製品」は、紙巻きたばこや刻みたばこ、葉巻のみとし、加熱式たばこは禁止するとした。違反者には、最高500万台湾元の罰金が科せられる。なお、電子たばこの持ち込みも禁止されている。

(注1)リキッドと呼ばれる香料を含んだ液体を加熱させることで発生した水蒸気を吸引する。

(注2)たばこ葉などを燃焼させず、専用機器を用いて電気で加熱することで発生した煙を吸引する。

(富永笑美子)

(台湾)

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