LGエレクトロニクス、2022年は第4四半期と通年とも増収減益

(韓国)

ソウル発

2023年02月02日

韓国のLGエレクトロニクスは1月27日、2022年の第4四半期(10~12月)と通年の業績(連結ベース)を発表した(添付資料表参照)。第4四半期の売上高は前年同期比5.2%増の21兆8,575億ウォン(約2兆3,169億円、1ウォン=約0.106円)だった。一方、営業利益は90.7%減の693億ウォンで、大幅減益となった。

2022年通年の売上高は前年比12.9%増の83兆4,673億ウォンで、過去最大を記録した。一方、営業利益は12.5%減の3兆5,510億ウォンと、減益になった。

同社が発表した第4四半期の部門別の業績は次のとおり。

1.ホーム・アプライアンス&エアー・ソリューション(H&A)事業本部(洗濯機、冷蔵庫、エアコンなど)

売上高は6兆3,845億ウォン、営業利益は236億ウォンだった。世界経済の悪化による家電需要減少を受け、売上高は前年同期比2.2%減となった。また、固定費および競争激化に伴うマーケティング費用の増加により、営業利益は大幅減となった。

2.ホーム・エンターテインメント(HE)事業本部(テレビなど)

売上高は4兆4,917億ウォン、営業損失は1,075億ウォンだった。ウクライナ情勢の長期化などの地政学的リスクの上昇や、世界的な景気後退懸念の拡大により、消費マインドが委縮し、売上高は前年同期比9.9%減となった。また、需要拡大に備えて積み増していた流通在庫量を適正化すべく、マーケティングリソースの投入を拡大したため、営業損失が発生した。

3.ビークルコンポーネント・ソリューションズ(VS)事業本部(自動車電装部品など)

売上高は2兆3,960億ウォン、営業利益は302億ウォンだった。受注残高が多い状況下での完成車メーカーからの発注増加により、売上高は前年同期比44.6%増と、大幅に増加した。営業利益は、前期に引き続いて黒字を計上した結果、2022年通年での黒字化を達成した。

4.ビジネス・ソリューションズ(BS)事業本部(モニター、電子看板など)

売上高は1兆2,492億ウォン、営業損失は778億ウォンだった。IT製品の世界需要の減少を受け、売上高は前年同期比12.6%減となった。また、売上高減少の影響と流通在庫量の適正化に向けた販売促進費の増加により、営業損失を記録した。

(柳忠鉉)

(韓国)

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