日産自動車とルノー、インドでの今後の提携・注力分野を発表

(インド、日本、フランス)

チェンナイ発

2023年02月09日

日産自動車、ルノーグループ、三菱自動車は2月6日、3社のアライアンスを強化する新たな取り組みの枠組みを発表した(日産自動車プレスリリース2月6日外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。今後、中南米、インド、欧州において、事業面で高い価値を創造するプロジェクトが実施される予定だ。

これらの3社は、2022年1月27日に3社間のアライアンス強化に向けたロードマップ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表しており、電気自動車(EV)やコネクテッド・モビリティーへ注力することを明らかにしていた。それから約1年後となる今回の発表で、具体的な注力地域および注力地域別の取り組み概要が発表されたかたちだ。

このうち、インドにおいては日産自動車とルノーグループ間で、新型SUV(スポーツ用多目的車)やルノー「トライバー」から派生する新型車など、複数の新型車プロジェクトでインド国内供給のみならず、輸出も視野に入れた協業が検討される予定だ。加えて、インド市場向けEVの投入も検討される予定だ。

折しも、2023年1月19日には、スズキのインド子会社であるマルチ・スズキが、チェンナイ近郊の港からSUVの輸出を開始した(2023年1月25日記事参照)。また、チェンナイに近いスリ・シティ工業団地でも、ダイキン工業の子会社であるダイキン・エアコンディショニング・インディアがエアコンなどの生産工場の建設を現在進めている(同社プレスリリース2022年4月7日外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。ここで生産された製品は、輸出向けにも使用されるとみられる。ここに、チェンナイで生産する日産自動車の新たな輸出も加われば、南インドは日系製造業の輸出拠点としても、今後プレゼンスが高まる可能性がある。

(中山幸英)

(インド、日本、フランス)

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