2022年の輸出入額伸び率、前年比2桁増、対日自動車・同部品輸入が23.7%増
(コロンビア)
ボゴタ発
2023年02月27日
コロンビア国家統計局(DANE)は1月31日に2022年の輸出統計、2月14日に同年の輸入統計をそれぞれ発表した。それによると、2022年の貿易(通関ベース)は、輸出が前年比38.0%増の571億1,500万ドル、輸入は同26.7%増の774億1,300万ドルだった(添付資料表1参照)。貿易収支は143億3,100万ドルの赤字となり、赤字幅は92億7,800万ドル縮小した(注)。
輸出の63%を占める伝統産品は360億9,759万ドルで、前年比で58.4%増加した。品目別にみると、石油・同派生品では、輸出量は前年比0.8%の微増だったが、価格高騰によって金額は40.2%増、石炭・コークスも輸出量は2.2%増にとどまったが、金額は2倍強となった。コーヒーは、輸出量は8.8%減だったが、輸出額は28.2%増加した。コロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)によると、コロンビア産コーヒー豆の国際取引価格は、2022年平均で1ポンド当たり2.9ドルと、前年比44%上昇した。
主要国・地域別では、最大の仕向け先の米国が147億5,800万ドルで、前年比34.7%増だった(添付資料表2参照)。同国向け輸出の約半分を占める鉱物燃料と同派生品が59.7%増だったほか、コーヒー(32.9%増)や花卉(かき、21.9%増)の輸出が好調だった。次いで、パナマ(58億3,400万ドル、2.4倍)、オランダ(26億9,800万ドル、2.8倍)、インド(24億6,600万ドル、10.1%増)、ブラジル(23億3,300万ドル、13.8%増)などの増加率が高かった。2021年の輸出額が米国に次いで2位だった中国は、2022年は40.8%減の21億6,700万ドルだった。主要輸出品目の鉱物燃料と同派生品が前年比59.4%減となったことが影響した。
2022年の輸入は前年比26.7%増の774億1,300万ドルで、輸入全体の7割強を占める工業品は21.6%増の572億4,100万ドル、14.6%を占める農林水産・食品・飲料は25.6%増の113億700万ドルだった。品目別にみると、石油・同派生品が前年比2倍弱に増え、首位となった。米国からの輸入が約2倍となったことが背景にある。次いで、自動車が70億8,600万ドルで31.7%増、通信機器・映像再生機器が42億9,400万ドルで9.4%増だった。
主要国・地域別では、米国が最大の輸入相手で、前年比33.9%増の188億3,900万ドルだった。次いで、中国が前年比26.4%増の186億9,900万ドルだった。中国からは、録画・映像機器が30.9%増加したほか、機械類・電気機器が23.5%増、自動車・同部品が61.3%の大幅増などとなった。
対日貿易では、日本向け輸出が前年比29.6%増の6億600万ドル、日本からの輸入は13.2%増の14億3,600万ドルだった。輸出では、コーヒーが前年比28.4%増、燃料が1.5倍となった。輸入では、自動車・同部品が23.7%増、機械類・電気機器が14.4%増加した。
(注)DANEは、貿易収支を計算するための輸入額をFOB価格(714億4,600万ドル)を用いて算出している。
(茗荷谷奏)
(コロンビア)
ビジネス短信 764521448904004d